小学生のキャリア教育というと、将来なりたい職業を発表する授業を思い浮かべるかもしれません。
しかし、小学生の段階で必要なのは、仕事を一つに決めることではありません。自分の好きなこと、得意なこと、人との関わり、失敗した後の考え方に気づくことです。
低学年は「できた」より「やってみた」を扱う
小学校低学年では、遠い将来を具体的に想像することより、身近な活動から学びます。
初めてのことへ挑戦した。友達と一緒に取り組んだ。失敗した後にもう一度試した。こうした経験を言葉にすると、自分の行動と成長に気づけます。
低学年向けの講演テーマ
- 好きなことを見つける
- 失敗してももう一回試す
- 友達の良さと自分の良さを知る
講演だけでなく、実演や短い体験を入れると、テーマを体で理解できます。
高学年は好きなことと社会をつなぐ
高学年になると、自分と周囲を比べ、得意不得意を意識するようになります。
好きなことを続ける中で、どのような人と出会ったか。身近な活動が、どのように仕事や社会とつながったか。具体的な実話を聞くことで、キャリア教育が職業名の暗記ではなくなります。
なわとびという身近な運動から、競技、海外の舞台、学校指導、会社経営へ役割が広がった経験は、一つの好きが複数の仕事につながる例になります。
夢を決めさせる講演にしない
小学生向けキャリア教育で注意したいのは、「夢がある子が立派」という空気を作らないことです。
やりたいことが分からない子もいます。好きなものが変わる子もいます。それは遅れているのではありません。
夢を答えさせるより、最近気になったこと、もう一度やってみたいこと、会ってみたい人を考える方が、次の行動につながります。
夢が見つからない子に大人ができることも参考にしてください。
成功より途中の試行錯誤を見せる
結果だけを見ると、子どもは才能の差だと考えることがあります。
最初から上手だったのか。失敗したときに何を変えたのか。けがや環境の変化にどう対応したのか。途中の試行錯誤が見えると、子どもは自分にもできる一歩を探せます。
キャリア教育講演で成功談だけでは足りない理由では、講師の失敗を扱う意味を解説しています。
小学生が聞ける講演会の構成
長い説明を一方的に続けず、話、写真、映像、実演、問いかけを組み合わせます。
講演の最後には、「今日から何を頑張るか」と大きな目標を求めるのではなく、「明日もう一度試したいこと」を考えます。行動の大きさより、自分で選んだことを大切にします。
学校講演会のテーマを学年別に選ぶ方法も合わせて確認してください。
小学校で講演を授業につなげる方法
講演前は答えではなく問いを持たせる
事前学習で講師の経歴をすべて説明すると、子どもは成功した人の話として待つだけになります。「好きなことを続けると何が起きると思うか」「失敗した後にできることは何か」など、自分の考えを一つ持って参加できる問いを渡します。
講演後は印象に残った場面を比べる
同じ講演を聞いても、実演、けがの話、海外へ連絡した場面、帰国後の指導に心が動く子は異なります。感想を正解で評価せず、なぜその場面が残ったのかを友達と共有します。他者の見方を知ることも、社会との関わりを考えるキャリア教育になります。
行動は子ども自身に選ばせる
全員へ同じ目標を課すのではなく、もう一度なわとびを試す、興味のある仕事を調べる、家族へ質問するなど、本人ができる行動を選びます。大きさよりも、自分で決めて実行し、後から振り返れることを重視します。担任が一週間後に問い直すと、講演を日常へ戻せます。
保護者へは、講演内容と家庭で使える問いを短く共有します。「将来何になりたい」と答えを求める代わりに、「どの話が気になった」「自分なら何を試したい」と聞く方法です。学校と家庭が同じ結論を求めるのではなく、子どもの言葉を増やすことを共通の目的にします。
講演当日の反応だけで成果を決めず、数日後に始めた小さな行動や、友達との会話も見てください。すぐ感想を言えない子にも、経験を整理する時間が必要です。
小学生に身近ななわとびから世界を伝えます
粕尾将一は、なわとびからアジア大会、世界大会、シルク・ドゥ・ソレイユへ進みました。講演では、結果だけでなく、好きなことを続ける中で出会った失敗や選び直しを、小学生に分かる言葉で伝えます。
低学年にはなわとび教室、高学年にはキャリア教育講演という構成も可能です。
